若山動物病院ブログ
猫の隠れ病・高血圧症
血圧とは血液を心臓から送り出す時に、動脈の内側にかかる圧力のことです。
そのため血圧は心臓に近いほど高く、手足など心臓から遠くに離れるほど低くなります。
血圧は寝ている間は低く、起きてる間は高くなります。
特に食べたり運動したりなど、動いている時は血圧は上がります。
また健康状態や緊張、気温などによっても血圧は変わります。
ただ緊張とかチョットした動きでも上がる血圧は、一過性のもので高血圧とは言いません。
高血圧とは、安静状態での血圧が慢性的に正常値よりも高い状態を言います。
つまり高血圧症とは、高血圧が慢性的に続く状態の病気です。
高血圧になると血管に常に負担がかかるため、血管の内壁が傷つき柔軟性がなくなってしまいす。
血圧が高い状態が長く続くと心臓病や腎臓病などの病気になってしまうことがあります。
そのため血圧は適正に保つ必要があります。
ヒトでも高血圧の方が多いように猫ちゃんでも高血圧症は珍しくなく、高齢の猫ちゃんの約20%が高血圧症に罹ってるとも言われます。
中には無症状で暮らす、潜在的な高血圧症の猫ちゃんも多くいます。
高血圧症は初期では症状はほとんど無く、症状が現れた時には相当進行してしまっています。
高血圧は様々な臓器に負担をかけ、全身に悪影響を及ぼします。
そんな高血圧は猫ちゃんにも多くみられ、眼や心臓、脳、腎臓に症状が出てきます。
しかも猫ちゃんが高血圧症かどうかは、血圧を測らない限りは全くと言って良いほど分かりません。
猫ちゃんの高血圧は、何らかの病気が原因のとなって起こることがほとんどです。
特に慢性腎臓病に罹った猫ちゃんの半数以上に、高血圧が認められたと報告されています。
また高齢の猫ちゃんに多いとされる甲状腺機能亢進症でも、同様に高血圧が見られます。
血圧は腕で時には足や尻尾で、気持ちを落ち着かせリラックスさせてから測ります。
ちなみ血圧は健康診断でも行なってますので、ご相談ください!