若山動物病院ブログ
治らない繰り返す下痢
下痢を繰り返すワンちゃんが、昨年秋にやってきました。
ウンチが下痢になるたびに「市販の整腸剤や下痢止め」を飲ませていたんです。
また下痢が酷くなると「動物病院から抗生剤と下痢止め」を貰って飲ませてたんです。
飲ませたときは下痢は良くなるんですけど・・・
薬を飲むとウンチの状態は良くはなるのだが、またピーピになってしまうとか。
またフードも色々と試してみたそうだけど、思うようには良くはならないそうです。
そこで下痢の原因を探すために、チェックをしました。
ウンチ検査
PCR検査
免疫検査
血液検査などなど
大腸カメラでの検査もします。
そうそう、最初に口の中を調べることもしています。
なぜって??
歯周病菌が腸に行ってしまうと腸内の細菌バランスが乱れ、腸管のバリアー機能が落ちてしまうんです。
その結果、血液に中にの歯周病菌由来の毒素の量が増えてしまうんです。
つまり下痢の原因が歯周病菌によることも、あるってことなんです!
そして先日のことです。
あれだけ水下痢を繰り返していたのに、もう下痢になることも無くなったんですよ!
すごくないですか?
あの繰り返す下痢は、なんだったんでしょう・・・
腸が弱いと思ってたのは、違ったんですね!
あれだけ水下痢を繰り返していたのに、すっかり良くなった!
再発もなく、飼い主さんは笑顔いっぱいです。
何をしたかって?
原因を取り除いた後は、腹巻きと適時乳酸菌剤を飲んでます。
今まで大変だったフード選びも、楽ちん何を食べてもOKだそうです。
「下痢=下痢止め」と言う考えを直さないとですよね!
当院では下痢で来院しても、下痢止めを使うことはほとんどありません。
そのため、まず下痢の原因を探し出します。
細菌性やウイルス性の下痢の時には「下痢を止めてはダメ」なんです!
ただ脱水を起こしている場合には、下痢止めを使うこともあります。
腸は体に悪いモノを、早く体の外に出そうと頑張っているのです!
そんな時に下痢止めを使ってしまうと、体の中に悪いものを閉じ込めちゃいますよね。
そうなんです、体の悪いのモノを体の外に出すことができなくなってしまうんです。
このワンちゃんの繰り返す下痢の原因は、「リーキーガット症候群」だったんでしょうね。
リーキーガット症候群については、今度!