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若山動物病院ブログ

花と薬

千葉県佐倉市に『若山動物病院』の千明です。

今日は金曜日なので週に1度の病院内のお花が入れ替わる日。
今回診察室に飾られたのは「ショウブ」と「シャクヤク」で、どちらも5月を代表する花です。

お花

「5月」「ショウブ」と並ぶと連想されるのが「端午の節句」
「端午の節句」の起源はおよそ2300年前の古代中国でおこなわれていた邪気祓いの行事とされています。
5月は季節の変わり目ということもあり体調を崩してしまう人が多く、古代中国ではそれを邪気や魔物の仕業だとしていました。
邪気を払う薬草とされていたショウブの葉を軒下に吊るしたりショウブの葉を浮かべたお風呂に入ったりして厄除けと無病息災を祈っていました。
その行事が奈良時代に日本へと伝わり「ショウブ」と同じ音の「尚武・勝負」にちなんで武家の行事へと姿をかえ、鎌倉時代の武家の習慣でもあった梅雨前の鎧や兜の虫干しと一緒になって現在の端午の節句になったと言われています。

ちなみに、五月人形と一緒に飾るハナショウブとお風呂に浮かべるハショウブは実は全く違う植物。
ハナショウブはアヤメ科なのに対し、ハショウブはサトイモ科に属しています。
ハショウブには有効成分が多く含まれていて、リラックス効果や血行促進・疲労回復などの効果があります。
また根の部分は生薬として用いられ、鎮静・健胃・鎮痛・利尿作用があります。


シャクヤクも古くから生薬として使われている植物の1つで、平安時代に中国から日本へと伝わりました。
生薬として用いられるシャクヤクの根には血を補い、婦人科系の働きを整える働きがあります。
そのためシャクヤクを飲むと女性が美しくなるということから、美しい女性のたとえである「立てば芍薬 座れば牡丹 歩く姿は百合の花」ということわざになっているとも言われています。

さらにシャクヤクには鎮痛鎮静・筋弛緩・抗けいれん・血管拡張・抗炎症など幅広い効果があり、現在でもシャクヤクを使った漢方薬は多く、有名な物では葛根湯や薬用養命酒にも配合されています。