若山動物病院ブログ
栄養補給は大切
食欲の無く、痩せてしまった猫ちゃんを治療しています。
飼い主さんが色々なフードを出しても、自分からはチャント食べない日が続いたそうです。
栄養が十分に補給されない日が続いてしまうと、猫は肝リピドーシスを起こしてしまうことがあります。
肝リピドーシスは、肝臓に脂肪が過剰に蓄積されることで発生する病気です。
猫で、は食欲不振や急激な体重減少が引き金となることが多々あります。
そのため食べさせるという治療が必要となります。
しかし猫は拒食状態になってしまうと、なかなか自発的に食べません。
そのため、強制給餌を行う必要があります。
「強制」というと何か無理やり口を開けて食べさせる、そのような悪いイメージがあるような感じにもなります。
しかし食べないのであれば、食べさせる必要があります。
病気の治療では薬を使うこともありますが、栄養管理はとっても重要になります。
もし病気の時に栄養が不足してると、カラダは病気と闘う力が出ません。
自発的に食べられないのであれば、食べさせる必要があります。
そうしないと病気に負け、衰弱してしまい最悪は死んでしまいます。
食べない猫に、栄養を十分に与えることは大変です。
そこで今回は「経鼻チューブ」という方法で、栄養を与えることにしました。
これは細いチューブを鼻の穴から喉、食道を通り胃まで入れ、フードを補給する方法です。
経鼻チューブは、自力で食べられない場合には非常に効果的な方法です。
しかも胃に直接栄養を送るため、栄養を確実に摂取させることができ病気から回復しやすくなります。
特に肝リピドーシスでは、栄養補給が治療の中心ともなる重要な要素です。
しかし、ただ栄養を補給すれば良いわけではありません。
リフィーディング症候群を起こさないように、幾度幾度も栄養を補給する必要があります。
この治療は、動物看護師さんの几帳面なパワーが絶対に必要になります!