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若山動物病院ブログ

実は、犬は甘党だった!

オヤツを食べる犬

ワンちゃんの舌が教えてくれる、ちょっと意外な食の真実についてです。

「うちの子、甘いリンゴやサツマイモが大好きなんです」
そんな声をよく耳にします。
実はこれ、犬が“甘味”を感じ取れる動物だからこそなんです。

「甘味」を感じる味覚を持っている

ヒトには5つの基本的な味である、甘味・塩味・酸味・苦味・うま味を感じる「味蕾/みらい」があります。
これはワンちゃんも同じで、その舌には味蕾が備わっています。

具体的には犬の舌には「甘味受容体」があり、グルコース、フルクトース、ラクトースなどを甘いと感じ取ることができます。
ただ味蕾の数はヒトよりは少ないですが、甘味を味わいことはできます。

なぜ甘いものを好むようになった?

これは進化の歴史が、深〜く関係しています。
ワンちゃんの祖先はオオカミでした。
しかしヒトと暮らすようになる過程で、ヒトの残飯や炭水化物を含む食べ物を食べるようになり雑食性が発達していきました。
その結果「糖分=エネルギー源」として好むようになったと考えられています。

特に熟した果物や根菜類に含まれる天然の糖分を美味しいと感じる傾向が強いと言われています。
そんため、リンゴ、バナナ、サツマイモ、かぼちゃなどに好反応を示すワンちゃんが多いのも納得です!

でも「甘ければ何でもOK」ではない!

甘味を好むからといって、何でも与えていいわけではありません。

  • チョコレートは犬にとって毒性のあるテオブロミンが含まれており、厳禁!
  • プリンやケーキ、アイスなどは、砂糖・乳脂肪分・添加物が多く、肥満・糖尿病・膵炎の原因にもなります。
  • キシリトール(ヒト用ガムや甘味料に含まれる)はごく少量でも、ワンちゃんにとって致命的となってしまいます。

そのようなことから「自然由来の甘さ」を少量、たまのおやつとして楽しむくらいが安心とも言えます。

では何が「優しい甘味」?

甘味が欲しいときのおすすめ食材は以下のとおりです!

  • 蒸したサツマイモやカボチャ:繊維質もあり腸にもOK
  • 完熟リンゴ(皮と種は除く):ビタミンCや抗酸化成分も含む
  • 甘酒(犬用、無糖、アルコール無し):甘味とアミノ酸を含む発酵食品としても注目!
  • バナナ(ごく少量):糖分が高めなので注意

まとめ

ワンちゃんが甘いものを好むのは、とても自然なことなんです。
だからと言って、決して「わがまま」で甘いものをねだっているわけではありません。
本能的に「これがエネルギー源になる」と判断しているのです。

欲しがる思いを上手にコントロールするのは、飼い主さんの役目ですヨ!
「甘い=嬉しい」→「でも与えすぎはNG」というバランス感覚が大切です。
欲しがるままに与えてしう・・・おやつのあげすぎが目立ちますので注意が必要です。
では楽しいおやつタイムを、楽しんでくださいね。