若山動物病院ブログ
あごニキビ
千葉県佐倉市の『若山動物病院』の千明です。
猫ちゃんを顎を見ると、たまに黒いツブツブの汚れがついていることがあります。
これは『挫瘡(ざそう)』という皮膚疾患の1つで、猫ちゃんの『あごニキビ』や『アクネ』とも呼ばれています。
顎は皮脂腺からの分泌物が多く、毛づくろいをするのが難しい場所のため汚れが溜まりやすくなり、その影響で皮脂腺や毛包が炎症をおこしてしまうのです。
そのほかにもいくつかの原因があります。
〈 あごニキビの原因 〉
- 皮脂の過剰分泌
- お手入れ不足
- 口周りの汚れ
- 感染
- アレルギー
- ストレス
- ホルモンバランスの乱れ
あごニキビの症状には段階があり、見た目で区別することができます。
- 顎に黒い粒のような汚れがついている
- 痒みはなく、気にする様子もなし
- 毛が抜け、皮膚が赤く見える
- 痒みや痛みを感じて物に擦りつけたり、しきりに掻いたりする
- ただれて顎にボコボコと穴が開いたように見える
- 出血や化膿をおこし、痛みがある
症状が軽度であればお家でのケアだけで改善することができますが、重度になってくると投薬が必要になり治るまでに時間もかかります。
そうならないためには、早期発見と適切なケアが大切です。
もし顎が黒くなっているのを見つけたら、コットンやガーゼなどをぬるま湯で濡らして優しく顎を拭いてあげましょう。
この時に汚れが取れないからと力を入れてゴシゴシ擦ってはいけません!
ゴシゴシ擦ると皮膚を傷つけて症状を悪化させてしまう場合があります。
症状が進んでいたり、汚れがとれにくい場合はシャンプーをします。
水に濡れるのが苦手な猫ちゃんには、ウォーターレスシャンプーなどを使うとお互いにストレスなくおこなうことができます。
ウォーターレスシャンプーは泡タイプのものがオススメ。
泡で優しく洗うことで皮膚への刺激を少なくし、汚れを落としやすくしてくれます。
顎の汚れは見つけてもそのままにしてしまうことがほとんどです。
しかし放っておくと大変なことになる場合もあるので、見つけたら優しくケアしてあげましょう。
ブログタグ: