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若山動物病院ブログ

口の中の「蓋」

口を大きく開けて覗いてみると・・・・
口腔の天井部分がヒダヒダになっている部分と、その奥のツルツルの部分があります。

このビダヒダの部分は硬く「硬口蓋」と呼ばれ、骨を芯に持つ構造をしています。
またその奥のツルツルの部分は軟らかく「軟口蓋」と呼ばれ、筋肉を保つ構造で可動性 があります。

この硬口蓋と軟口蓋は鼻腔との境目にある組織、つまり口腔と鼻腔を分けています。
そしてこれらは声を出したり食べ物などを飲み込む際に、とても重要な働きをしています。

硬口蓋の粘膜は摩擦に強く、とても丈夫な組織です。
熱いもの食べて、上顎の粘膜が火傷し痛くなってことありませんか?
粘膜がベロベロになってしまうけど、即痛みも無くなり治ってしまいますよね?
口の中の傷が他の傷よりも治りが早いのは、粘膜が丈夫なだけでなく唾液に含まれている抗菌作用でもあります。

軟口蓋は、食べ物や水を飲み込む際に鼻からの穴を塞ぎます。
その際には密閉性を高めるため、粘性の高い唾液がを分泌されます。
それ以外にも、この部分の密閉性の仕組みは複雑な構造になっいます。

その理由は誤嚥を防いでいることからも、その重要性がよく分かると思います。
ただ軟口蓋は意識して動くものでも無いため、その存在も目立ったものではありません。

体の中には、無意識に動くものって多々あります。
と言うか、体の組織のほとんだが無意識のうちに働いてますよんね!