若山動物病院ブログ
犬の歩き方がおかしい?前足の原因と危険な症状(びっこ・足をつかない)と受診の目安【蒼太探偵シリーズ】

前足びっこ事件
放課後、蒼太はシロの散歩をしていました。
そのとき、ふと違和感に気づきます。

蒼太
あれー?
シロの歩き方、なんか変だぞ?
シロは元気そうに見えるのに、前足を少し浮かせるようにして歩いているのです。
止まると普通に見えるのに、歩き出すと片方の前足をかばうような動きになります。
このように「朝の散歩では普通に歩いてた」とか、「さっきまで普通だったのに」とか、そのような場面に出くわすことも多々あります。
心配になった蒼太は、すぐにおいどん先生のところへ向かいました。

蒼太
おいどん先生、シロが前足をかばって歩いてるんです。
どこか痛いのかな?

おいどん先生
それは大事なサインだね。
歩き方の変化は、体の異常を教えてくれることが多いんだよ!
犬の前足は「2つのレベル」で考えるとわかる

おいどん先生
前足の異常は、“どこまでを前足として見るか”が大事なんだよ。
犬の前足のトラブルは、大きく分けて次の2つのレベルで考えるとわかりやすくなります。
末端(手首・指・足裏)
もっとも多く、まず最初にチェックすべき場所です。
●手首(関節)
- 捻挫
- 関節炎
- 靱帯トラブル
体重がかかるため、じわじわ悪化するびっこが多い。
●指(つま先)
- 爪が折れる
- とげ・異物
- 指間炎
急に足をつかなくなる原因No.1
●足裏(肉球)
- 傷・ひび割れ
- やけど(夏のアスファルト)
- ガラス・小石
見逃されやすいが、非常に多い原因

おいどん先生
まずはここをチェックするのが基本だよ。
上位(肘・肩)
外からは分かりにくく、見逃されやすい場所です。
肘(ひじ)
- 肘関節症
- 関節炎
中型~大型犬で多く、徐々にびっこが悪化
●肩(肩関節)
- 筋肉・腱の炎症
- 関節トラブル
動き始めにびっこが出やすく、触っても分かりにくい

蒼太
足先じゃなくても原因になるんですね。

そう。
だから「足先だけ見て異常なし」でも、安心はできないのよ。
よくある原因(まとめ)
犬が前足をかばう主な原因は次の3つです。
ケガ(もっとも多い)
- 散歩中の傷
- 爪トラブル
- 異物
👉 急なびっこはまず疑う
関節・筋肉のトラブル
- 関節炎
- 肩・肘の負担
👉 徐々に悪化するびっこ
神経の異常
- 神経障害
- 脊椎トラブル
👉 ふらつき・力が入らない動き
前足の触診チェック手順(自宅でできる)
👩⚕️「蒼太くん、おうちでも確認できる方法があるよ」
STEP①歩き方を見る
- 足をつくか浮かせるか
- いつからか
STEP②足裏を見る
- 傷・異物・熱感
STEP③指を1本ずつ確認
- 爪・赤み・痛み
STEP④手首を軽く動かす
- 痛み・腫れ
STEP⑤肘・肩を触る
- 上の方で嫌がるか
👉 足裏→指→手首→肘→肩の順で確認
■チェック時の注意
- 無理に触らない
- 痛がったら中止
👉 嫌がる=重要なサイン
■危険な症状(受診の目安)
次の場合は早めに受診してください。
- 足をまったくつかない
- 強く痛がる
- 腫れ・熱がある
- 1日以上続く
- 元気・食欲低下
👉 特に
「足をつかない」は要注意
■様子を見てもよいケース
- 軽いびっこ
- すぐ改善
- 元気あり
👉 ただし
2日以上続けば受診
■探偵蒼太の結論
犬の前足の異常は、
👉 手首・指・足裏(末端)
👉 肘・肩(上位)
のどこに問題があるかで原因が変わる。
そして
👉 足をつかない・痛がるときは早めに受診
蒼太はシロを見つめながら言いました。
「歩き方って、体からのメッセージなんだね」
■まとめ
犬の前足の歩き方がおかしいときは、
- ケガ
- 関節
- 神経
が原因として考えられます。
まずは 足裏→指→手首→肘→肩の順でチェック
そして
- 足をつかない
- 痛がる
- 長引く
場合は、早めに動物病院へ。
■よくある質問(FAQ)
Q. 急にびっこを引いたら?
👉 足をつかないならすぐ受診
Q. 足先に異常がないのにびっこです
👉 肘・肩の可能性あり
Q. 散歩はしていい?
👉 安静優先
Q. 触ると嫌がる場合は?
👉 それだけで受診判断になります
■探偵蒼太シリーズ
犬や猫の症状から原因を探るシリーズです。
「食べない・吐く・下痢・元気がない」などもあわせてチェックしてください。
■受診の目安
「少しおかしいかも」
その気づきがとても大切です。
気になる症状があれば、お早めにご相談ください。
探偵蒼太シリーズ

犬や猫の「吐く・下痢・食べない・元気がない」など様々な症状から原因、受診の目安など、病気を探る探偵蒼太シリーズです。
中学2年生の「蒼太」と女性獣医師の「おいどん先生」、蒼太の同級生の「結衣」そして「リスク先生」が、受診の目安や危険なサインをわかりやすく解説します。
【犬編】
・犬の下痢は大丈夫?原因・危険な症状(血便・水様便)と受診の目安
・犬が食べない?原因と危険な症状・受診の目安
・犬が吐いた?原因と危険な症状と受診の目安
・犬が元気がない?原因・危険な症状と受診の目安
・犬の治らない下痢、お腹の病気じゃなかった?原因は副腎腫瘍だった
・犬の歩き方がおかしい?前足の原因と危険な症状(びっこ・足をつかない)と受診の目安
【猫編】
・猫がごはんを食べたいのに食べない原因は?口内炎の症状と受診の目安
・春は要注意?猫の体調不良と免疫が乱れる原因と守る生活習慣
・猫が食後すぐ吐く?それは吐出かも|原因・受診の目安・嘔吐との違い
・猫がジャンプしない?原因と注意すべき症状・受診の目安
【犬猫編】
・犬と猫の鳴き方はなぜ違う?猫は長く犬は短い理由と声が変わる病気
・幹細胞療法とは?犬・猫の病気に使われる理由と効果・受診の目安
・犬と猫はどうして座り方が違うの?理由と見分け方
【今後の予定】
・犬の歩き方がおかしい?後ろ足の原因と危険な症状(ふらつき・足をつかない)と受診の目安
・犬の歩き方がおかしい?前足・後ろ足の原因と危険な症状(びっこ・ふらつき)と受診の目安